書評

【書評】林雅之『SNSマーケティング』

今や多くの日本人にとって標準の連絡手段となったLINE。そして、共通の趣味や興味で不特定多数の人と繋がれるTwitterやInstagramなど、様々なSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)のプラットフォームができ、多くの人が利用しています。

GoogleやYahoo!といった検索エンジンだけでなく、SNSで情報収集を行う人も増えてきているのも面白いですね。

「インフルエンサー」と呼ばれる人がSNSに現れ、今の経済はその人たちによって日々大きく動いています。SNSを駆使することで、モノやサービスを宣伝し売ることができるようになり、今ではTVを超える影響力を各SNSは持っており、企業も積極的にSNSで宣伝するようになりました。これが、「SNSマーケティング」です。

今、ビジネスで勝ち抜いていくためには「SNSマーケティング」が欠かせません。しかし、ただ闇雲にSNSで発信するだけではうまくいきません。どうすれば人の心をつかみ、購買意欲をそそるか、企業や商品に興味を持ってもらえるか、これを常に研究し実践していく必要があります。

今回紹介する林雅之さん『SNSマーケティング』という本は、SNSマーケティングの基礎を学び事ができます。今の時代、SNSをうまく活用できた者がビジネスで成功することができます。この本を読んで、各種SNSをうまく運用する方法を学びましょう!

こんな人におすすめ

✔ 会社でSNSの担当を任されている。
✔ 各種SNSの特徴や使い分けが分からない。
✔ SNSに何を発信したらよいかわからない。
✔ 「いいね!」やコメントを増やしたい。
✔ 商品・サービスのファンを増やしたい

本書の基本情報

基本情報

タイトル:『デジタル時代の基礎知識 SNSマーケティング 「つながり」と「共感」で利益を生み出す新しいルール』
著者:林雅之(株式会社コムニコ代表取締役社長)
出版社:翔泳社
価格:1,480円+税
ページ数:191p
ISBN:978-4-7981-5534-0

概要(「はじめに」より)

本書では、マーケティング初心者の方でも理解できるように、SNS担当者に求められていることをできるだけわかりやすい言葉で具体的に説明しています。
よく企業で使われるFacebook、Twitter、Instagram、LINEの4種類を取り扱い、「SNSの使い方の基本」から「効果的なSNSマーケティング施策」についてまで、いちから説明しているので、SNSの選択の仕方、効果的な投稿内容、写真や動画の使いどころなどがわかるようになります。

引用元:『SNSマーケティング』p.3

おすすめポイント

主要SNSの特徴と使い方を学ぶことができる。

SNSと一口にいっても、様々あります。今日本で主流となっているのは、LINETwitterFaccebookInstaglamの4つです。

単にこれらのSNSを使って宣伝を行うだけではうまくいきません。

SNSによって利用している層が異なっているので、どの層に商品を売りたいかによって使用するSNSは異なりますし、また発信の仕方も変わってきます。

検索・拡散しやすいようにハッシュタグ(#)をつけるのか、文字数はどのくらい必要か、画像か動画どちらの方が効果的か……使用するプラットホームによってその方法は大きく異なります。

本書では、各SNSの特徴が表に分かりやすくまとめられていますし、ペルソナ(ターゲットをより具体化した「自社の商品・サービスにとって最も重要で象徴的なお客様像」のこと)の設定の仕方まで詳しく書かれています。

より効果的に、届けたい人に発信できるようにする方法を学ぶことができると思います。

「つながり」を生むコンテンツの作り方が分かる。

SNSの特徴の一つとして、普段繋がれないような人と繋がることができる、というものが挙げられると思います。SNSを使えば企業や有名人と簡単につながることができるのです。

SNSはユーザーが気軽にいいねやコメント、また拡散することができるので、「親しみやすさ」が重要になってきます。

どのようにユーザーを巻き込むか(ハッシュタグの活用、プレゼント企画など)、どうすればユーザーの為になるか…これらを戦略的に考え実施していくことがSNSマーケティングの鍵になってきます。

本書には「つながり」を生むノウハウが満載です。自社製品や会社のイメージに合った効果的なSNS活用方法が見えてくるのではないかと思います。

分析・運用の方法が分かる。

どのSNSでマーケティングを行うか決定し、ペルソナを設定した上で実際に運用していきます。

そうすると必ず成功もあれば、失敗することもあります。

ここで、単に成功や失敗を”運”と捉えるのではなく、その原因を分析し、それを今後の運用に生かしていくことがとても大事になります。いわゆるPDCAサイクルというやつです。

各SNSに、エンゲージメント率がわかるツールが存在します。その活用方法が本書には載っています。これらを活用しながら、今回の投稿はどれくらいの層に届いたのか、なぜいいね数が増えたのか…ということを細かく見ていくことで精度を上げていくことができます。

正しく分析とトライ&エラーを繰り返すことで、ファンを増やし、宣伝効果も大きくしていくことに繋がります。本書を読んで分析方法を学んでみることをおすすめします。

まとめ

各SNSによって、機能や使用している層や異なることによって、運用の仕方が変わることが分かりました。特徴を捉え、効果的に運用することでマーケティング効果は大きくなります。

SNSは安価(使うだけなら無料)で使用でき、しかも不特定多数の人に届けられる最強のマーケティングツールです。SNSを制する者が、厳しい競争の中で生き残ることができます。

本書には様々なノウハウが端的にまとめられているので、SNS初心者にとっては非常に良い書籍になっていると思います。

これからSNSマーケティングをはじめようと思っている人、もっと自社のアカウントを伸ばしていきたいと思っている方はぜひ読んでみて下さい。

ABOUT ME
りゅう
教育学部卒。 Xジェンダー/アセクシュアル/吃音症/強迫性障害 人と人が繋がり、悩みを気軽に話し合えるような場の提供がしたい。 SOGI、障害関連のことをよく考えています。 本を読む人。書評やコラムもぼちぼち書いています。